総評
熊本地震から3年半が経過した。阿蘇への交通アクセスは順調に整備されつつあり、年度内に国道57号やJR豊肥本線がつながると報道されている。地震前の観光客の入込が戻ってくることを期待している。
阿蘇市の花のフォトコンテストは、地震発生後も継続的に事業が行われた。観光情報の発信の重要な素材としてとても良い内容であったと思っている。地震によって、花が咲くスポットにでかけることができない所が多くあり、作品の中に立ち入りができない所で撮影されたものもあり、選外になった作品もあった。
しかしながら、阿蘇の自然が見せてくれる花をテーマとした風景が、こんなにもたくさん集まり、美しい作品を見ることができたのはとても希望に満ち、嬉しいことであった。デジタルカメラの進化により、夜撮影した作品が目につき、内容も良いと評価した。また、地震から3年ぶりに見る仙酔峡のミヤマキリシマの風景などは、自然風景の価値として感動的であった。
これからもますます、この事業が継続、発展することを期待します。
(公社)日本写真家協会会員 長野良市
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「悠久の花園」 島田 史郎 |
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「早朝の草千里」 大場 肇 |
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「清楚」 山本 昭信 |
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「rose dome」 日當 國親 |
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「独り舞台」 重松 昭則 |
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「つつじ咲く長寿ヶ丘」 林 興介 |
【評価】 |
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「復興の桜」 福永 亮二 |
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「星空の宴」 石井 髙雄 |
【評価】 北極星を中心に星を線で描くことにより、地球のダイナミックな時間表現ができた。 ミヤマキリシマのピンクの色あいも良いのだが、空の線の強さがかえって目立ってしまった。町中の灯も露出時間が長くなれば、より露出オーバーになっていくので、画面から避けた方が良いと思う。 |
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「阿蘇遠望」 河本 ふみえ |
【評価】 織りなす尾根の線を中岳の噴煙を中心にバランスよく画面構成している。花がテーマだが、手前の岩の存在も大きい |