阿蘇の花ごよみフォトコンテスト2019 入賞作品

総評

熊本地震から3年半が経過した。阿蘇への交通アクセスは順調に整備されつつあり、年度内に国道57号やJR豊肥本線がつながると報道されている。地震前の観光客の入込が戻ってくることを期待している。

阿蘇市の花のフォトコンテストは、地震発生後も継続的に事業が行われた。観光情報の発信の重要な素材としてとても良い内容であったと思っている。地震によって、花が咲くスポットにでかけることができない所が多くあり、作品の中に立ち入りができない所で撮影されたものもあり、選外になった作品もあった。

しかしながら、阿蘇の自然が見せてくれる花をテーマとした風景が、こんなにもたくさん集まり、美しい作品を見ることができたのはとても希望に満ち、嬉しいことであった。デジタルカメラの進化により、夜撮影した作品が目につき、内容も良いと評価した。また、地震から3年ぶりに見る仙酔峡のミヤマキリシマの風景などは、自然風景の価値として感動的であった。

これからもますます、この事業が継続、発展することを期待します。

(公社)日本写真家協会会員 長野良市

グランプリ
仙酔峡のミヤマキリシマ
「悠久の花園」 島田 史郎

【評価】
満開に咲いたミヤマキリシマの位置も完璧だが、まずは、千載一隅かと思われるほどの雲の情景が目に入った。
偶然に現れた雲であったかもしれないが、偶然のチャンスを活かすのも実力である。

ミヤマキリシマ賞
草千里とミヤマキリシマ
「早朝の草千里」 大場 肇

【評価】
画面左から射してくる斜光線が咲くミヤマキリシマの塊に影を作り、立体感がある表現になっている。
朝の光の色が写りこみ、見慣れた風景も新鮮さを感じた。

すずらん賞
波野すずらん自生地のすずらん
「清楚」 山本 昭信

【評価】
クローズアップにするので、花の傷みが目立つのだが、この作品にある一輪一輪の花がうつくしくとらえられ、奥行きのバランスも良い作品になった。

バラ賞
はな阿蘇美のバラドーム
「rose dome」 日當 國親

【評価】
画面手前から奥までパンフォーカスされたことにより、ドームの中の美しさが撮れた。
画面下、鉄柱の線を中心に左右に咲く同じ花を左右対称に位置したことで、画面全体のバランスがさらに良くなった。

桜賞
波野の牛神桜
「独り舞台」 重松 昭則

【評価】
グランプリに推薦しても良い作品。感度を上げることで夜空の星を点で表現できたが、ライトアップされた桜の木の光とのバランスがむずかしい。桜の色がもっと再現できれば完璧な作品になる。

ツツジ賞
長寿ヶ丘のつつじ
「つつじ咲く長寿ヶ丘」 林 興介

【評価】
満開のさまざまなつつじの花の色が美しく表現できた。
手前に大きく映る柵などをうまく画面処理すればもっと良い作品になった。

審査員特別賞
阿蘇神社参道の桜 
「復興の桜」 福永 亮二

【評価】
崩壊した楼門を画面の奥にレイアウトしたことで、地震に遭った阿蘇神社境内のイメージが薄れ、青空に映えたソメイヨシノの美しさがより強調された写真になった。人物が入ったことで、復興のイメージが鮮明になっている。

審査員特別賞
仙酔峡の星空とミヤマキリシマ
「星空の宴」 石井 髙雄
【評価】
北極星を中心に星を線で描くことにより、地球のダイナミックな時間表現ができた。
ミヤマキリシマのピンクの色あいも良いのだが、空の線の強さがかえって目立ってしまった。町中の灯も露出時間が長くなれば、より露出オーバーになっていくので、画面から避けた方が良いと思う。

 

審査員特別賞
阿蘇山上のミヤマキリシマ
「阿蘇遠望」 河本 ふみえ
【評価】
織りなす尾根の線を中岳の噴煙を中心にバランスよく画面構成している。花がテーマだが、手前の岩の存在も大きい

 

  • 経済部 観光課
  • 電話 0967-22-3174