新年、あけましておめでとうございます。
市民の皆さま方におかれましては、健やかに清々しい初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症は、感染対策や新たな生活様式の徹底、ワクチン接種などにより9月下旬以降、感染者数が減少に転じました。しかし、11月に入り再び新規感染者は増加し、依然として収束が見通せない状況にあります。この時季、人の動きもさらに活発になり、インフルエンザの流行期とも重なることも心配されますが、引き続き関係機関と連携し、感染拡大防止対策に努めていきます。
ロシアのウクライナ侵攻に端を発した燃油や穀物など国際価格の上昇と急激な円安による生産資材、生活必需品などの物価高騰は、経済活動や私たちの暮らしを直撃し、大変な影響を与えています。本市としても、地域経済の下支えと家計負担の軽減を目的とした事業を展開してきましたが、依然として厳しい状況が続いています。市民の皆さまが安心して安定した生活を送ることができるよう、今後も国県の動向を注視し、各種施策を進めていきます。
阿蘇観光の目玉であります阿蘇中岳火口は、一昨年の中規模噴火で火口周辺施設設備が大きく損壊、4月には噴火警戒レベル1に下がったものの火口周辺概ね1キロ範囲を自主規制し、早期の火口見学再開に向けて復旧工事などを進めてきました。結果、11月に火口見学を一部再開、初日は平日にもかかわらず約2000人もの入込みがあり阿蘇観光の明るい兆しとなりました。引き続き、火山活動に注意しながら整備中の二次避難施設や新見学エリアの年内完成を目指します。
そして、今年は国指定重要文化財「阿蘇神社」楼門の災害復旧が完了し、完全復活します。市の歴史的シンボルである阿蘇神社の荘厳な姿が7年ぶりに蘇ることは感無量であり、地域一帯が今後さらに訪れる方々の憩いの場、賑わいあふれる場となるよう、神社周辺の中央駐車場、門前町街路灯などの整備を進めてまいります。
一方、半導体受託製造世界最大手TSMCの県内進出では、交流人口拡大による確かな経済効果が得られるよう、昨年庁内に設置した「阿蘇市パブリック・リレーションズ推進チーム」で、移住定住促進、観光交流、企業立地など、実効性があり、地域の発展につながる取り組みを進めていきます。
そのような中、熊本市と大分市を結ぶ中九州横断道路整備は、九州横軸の大動脈として、西はTSMCの進出、東は大分空港のアジア初となる水平型宇宙港の取り組みなど、県内に留まらず、九州、日本、世界、そして宇宙をも視野にいれた広域的な交流や多くの可能性が生まれる道路です。昨年は熊本県側「大津熊本間」で新規事業化による杭打ち式、熊本大分県境では滝室坂トンネル事業の推進、さらには「竹田波野道路」も年末に着工式が行われるなど、整備が加速化されています。
このように将来を見据えた蕾がほころび、時機を経て一斉に実を結ぶ発展的な進化を遂げられる本年は、真に本市の総力を挙げて取り組む大切な一年となります。市民各位のなお一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
2023年が皆さま方にとって輝かしい一年であり、希望に満ちた阿蘇市発展の年になりますよう心からお祈り申し上げ年頭の挨拶とします。
健康が一番! 元気が一番!
令和5年 元旦