阿蘇地域(阿蘇市域)のゼロカーボンパーク登録について

阿蘇くじゅう国立公園・阿蘇地域(阿蘇市域)がゼロカーボンパークに登録されました!

環境省は、国立公園における脱炭素化と持続可能な観光を推進する「ゼロカーボンパーク」プロジェクトを進めています。令和7年(2025年)9月25日、世界的に価値の高い阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇地域のうち、阿蘇市域がゼロカーボンパークとして正式に登録されました。この取り組みを通じて、雄大な自然と地域文化が共存する阿蘇地域でゼロカーボン化を目指し、地球規模での環境保全に貢献するとともに、将来にわたって持続可能な観光地づくりを推進していきます。

阿蘇地域とゼロカーボンシティ ~阿蘇くじゅう国立公園・阿蘇地域におけるゼロカーボンパークへの挑戦~[852KB]

1. 阿蘇地域の特性とゼロカーボンシティへの挑戦

阿蘇くじゅう国立公園・阿蘇地域の特性

・世界最大級のカルデラと千年続く野焼きで維持される雄大な草原が特徴です。自然と人々の暮らしが共存する、他に類を見ない国立公園として、その景観は世界的にも高く評価されています。

・草原をはじめとして多様な動植物が生息しており、水源涵養も担っています。また、野焼きによる炭素固定を通じて、地球規模の環境保全に貢献する重要な地域です。

阿蘇草原の夕陽

阿蘇草原の夕陽

阿蘇外輪山から望むカルデラと阿蘇五岳

阿蘇外輪山から望むカルデラと阿蘇五岳

■阿蘇市のゼロカーボンシティ表明

・阿蘇市は、令和2年(2020年)1月28日に熊本連携中枢都市圏として「2050年温室効果ガス排出実質ゼロ」を目指すことを共同宣言しています。

・この宣言に基づき、地域全体で地球温暖化対策を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

電気自動車を活用した観光

電気自動車を活用した観光

2. 阿蘇地域におけるゼロカーボンパーク実現に向けた主な取り組み

阿蘇地域では、ゼロカーボンパーク登録に向けて、すでに以下の取り組みを進めています。

(1) サステナブルな観光の推進

・令和6年1月に「持続可能な観光地域づくりに向けたアクションプラン」を策定し、自然、地域、旅行者の「三方良し」の循環モデルによるサステナブルな観光地づくりを推進しています。

・観光客の移動手段に自転車を推奨し、Eバイクなど自転車レンタル事業の拡大を図っています。阿蘇サイクルツーリズム推進協議会を設立し、阿蘇地域に約40ヶ所のサイクルステーションを設け、官民での推進を図っています。

・プラスチック廃棄物問題への対策として、サントリーグループと阿蘇郡市6市町村が協定を締結し、使用済みペットボトルの水平リサイクル「ボトルtoボトル」の取組を進めています。

市内各所に湧水があり、自由に水が汲めます

市内各所に湧水があり、自由に水が汲めます

(2) 国立公園利用者への普及啓発

■「千年の草原」の貢献

・雄大な景観で国立公園利用者に驚きと感動を与える草原は、人間による管理が不可欠です。草原の野焼きによる炭素固定や地球温暖化防止への貢献等の役割について、国立公園利用者に広く周知します。

・脱炭素・脱プラスチックを含む持続可能な観光への意識を普及啓発し、草原再生と利活用を推進します。

草原維持のための野焼き

草原維持のための野焼き

野焼きにより維持されてきた草原(米塚)

野焼きにより維持されてきた草原(米塚)

(3) 温室効果ガス排出削減目標と施策

・排出削減目標:「熊本連携中枢都市圏地球温暖化対策実行計画」に基づき、2013年度基準で2050年温室効果ガス排出実質ゼロを目指します。

・達成に向けた施策:再生可能エネルギー活用や省エネルギー等の具体的な施策を通じて目標達成に取り組みます。

自販機専用空容器リサイクルボックス

自販機専用空容器リサイクルボックス

草千里ヶ浜

草千里ヶ浜

3. 阿蘇地域の未来:ゼロカーボンパーク実現への目標と展望

・阿蘇市、熊本県、九州地方環境事務所が密に連携し、地域固有の特性を活かした脱炭素化を推進します。

・地域住民、事業者、観光団体など、多様なステークホルダーとの協働を強化します。

・雄大な自然と文化を未来へ継承し、持続可能な社会が両立する「ゼロカーボンパーク阿蘇」の実現を目指します。

■関連リンク

・ [環境省ゼロカーボンパーク特設ページ]

・[阿蘇くじゅう国立公園公式ウェブサイト]

・[阿蘇地域の持続可能な観光地域づくりアクションプラン]

  • 経済部 観光課
  • 電話 0967-22-3174